猛暑の影響(抑制キュウリ) |

<短形果>
樹勢が弱く雌花の発育が、不完全な時に発生しやすくなります。そのため、生育初期の低節位での発生が多くなります。(主枝の実に多く見られました)
短形果の発生を少なくするには、なるべく低節位での着果を避け、草勢をつけてから着果させることをおすすめします。早い時期から着果させたい場合は、生育初期にアグリボEXや森羅などを使い草勢をつけるようにして下さい。
<尻細り果>
授精不良で発生すると言われており、高温・乾燥条件下は特に発生が多くなります。樹勢が落ちたり、つるぼけになった時にも発生が見られます。
(今年のような猛暑の場合)遮光資材などを使ってハウス内の気温を下げることと、ハウス内の乾燥に十分注意するようにして下さい。
(尻細り果が発生しているハウスは、土壌水分があってもハウス内が乾燥しているように感じました)
<急性萎凋症>
急性萎凋症には、生理障害(地上部と地下部の生育バランスの不均衡による)・ネコブセンチュウ・ウィルス病・土壌病原菌などの原因が考えられます。
写真の株は、ネコブセンチュウ・根腐れなど(土壌病原菌)が見られなかったため、生理障害かウィルス病ではないかと考えられました。
ウィルス病の場合は発病すると手の施しようがないため、発病前にウィルスを媒介するアザミウマやアブラムシなどの防除がとても重要です。発病した場合はウィルスを蔓延させないために、発病株を処分し発病した株に使用した資材や手の消毒を徹底してください。
生理障害の場合、根の量に比べ地上部の負担が大きい時に発生しやすくなるので、地上部の負担を軽くし、根の量を増やすためにアグリボEXや森羅の使用が効果的です。ハウス内を乾燥させないことも重要になります。