アグリボEXの上手な使い方 |
主成分は酵母菌抽出物。他に塩化カリ、クエン酸が含有されており、N3.5%:P1.0%:K3.5%が保証されている「液状複合肥料」登録製品です。
内容量575g(500ml)
◇特長
アグリボEXは、植物に吸収されると(葉面散布・潅水処理)、植物ホルモンのエチレンを生成することが確認されており、発根や果実肥大などを促進します。
肥料登録製品としては含有される肥料成分が少ない部類になりますが、チッソ成分のほぼ全てがアミノ酸であるため、アミノ酸の葉面散布肥料としても活用できます。
参考までに
最近では、病害抵抗性を誘導することが確認されており、チャの炭そ病・輪斑病、トマトの青枯病・かいよう病、キュウリの炭そ病などを抑制することが確認されています。
しかし、アグリボEXは肥料登録製品であるため、病害防除を目的として販売や使用することはできませんのでご注意ください。
◇基本的な使用方法
1000倍希釈で葉面散布もしくは潅水。育苗期は500倍希釈で潅水散布。
◇使用ステージ(各作物共通)
〇育苗期(発根促進・徒長予防)
500倍に希釈し潅水散布(2~3回)。
〇定植期(活着促進)
定植時に1000倍に希釈し苗のどぶ漬けもしくは、定植前に潅水散布。
※定植前に農薬を潅水する時は、その農薬との混用も可能です。
〇生育初期(発根促進・生育安定)
定植後1ヶ月以内に1000倍液を葉面散布(2~3回)。
☆生育初期のポイント
育苗期を含めた生育初期は、作物にとって非常に重要な時期になります。苗の失敗や活着不良などにより初期生育が悪くなると、収穫時期が遅れたり、収穫量の低下を引き起こすことになります。さらに初期生育の悪い植物は、急激な気候変化(夏場の高温・冬場の低温・日照不足)に対応することができず、生育がさらに悪化してしまいます。裏を返せば、初期生育の良い植物は気候の変化に強く、一時期生育が停滞したとしても早期回復させることが可能です。
アグリボEXとは無関係ですが、初期に病気が発生するといつまでも抑えることができなくなったり、害虫に食害され生育が悪くなることもありますので、初期の防除にも気をつけて下さい。
生育初期は散布コストを抑えることもできうえに、植物にとっては非常に重要になりますので、ぜひアグリボEXを有効活用してください。
〇生育期
・台風や大雨による根傷み・根腐れからの回復
根に障害が出ると新根が出るまでに時間が掛かり、一時的に肥料の吸収不良を起こします。それにより生育に遅れが出たり、花落ちすることもあります。このような時には、①新根をいち早く出す②一時的に葉から肥料を補給することが必要です。生育が旺盛な時期には、アグリボEX1000倍液にアミノ酸の多く含まれる液肥と混用して葉面散布してください。まだ、作物が小さい時には、アグリボEXの1000倍液の葉面散布で十分です(アグリボEXにはアミノ酸が豊富に含まれています)。アグリボEXでいち早く新根を出し、アミノ酸で一時的に栄養分を補給してください。回復の様子を見ながら、2~3回程度葉面散布してください。
・生育不良の回復
根腐れや根傷みと同様に、天候不良などにより生育が悪くなるケースが多くあります。原因は様々ですが、概ね発根不良や養分吸収量の低下・糖の合成不足などが考えられます。このような時もアグリボEXの1000倍液散布が効果的です。
・植物調節剤(ホルモン剤)との混用処理
トマトやナスなどで使用される着果促進剤にアグリボEX1000倍液を混用し処理すると、玉揃いが良くなったり、高温時や低温時の着果しにくい場合でも、着果を良くすることができます。
切花で使用される発根促進剤に500~1000倍で希釈すると、より発根を促すことができます。
◇使用例
・水稲
育苗期の発根促進・徒長予防
・ハクサイ・レタス・キャベツ
育苗期の発根促進/定植前潅水処理の活着促進
※リン酸液肥との混用で結球促進目的などにも使用されています。
・トマト
育苗期の発根促進・徒長予防/定植時どぶ漬けによる活着促進/トマトトーン混用による玉揃い向上
・キュウリ
定植時のどぶ漬けによる活着促進/生育初期の発根・生育促進
・メロン
定植時どぶ漬けによる活着促進/生育初期の発根・生育促進/しおれ回復
・イチゴ
育苗期の発根促進/定植時のどぶ漬けによる活着促進
・バレイショ
生育期散布(2~3回)による、肥大促進と玉揃い向上/霜害からの回復
これら以外にも、様々な場面で有効活用できる製品です。
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