長ねぎの育苗試験結果 |
<試験の目的>
長ねぎの育苗初期(2葉期)までに、アグリボEXおよびヤワラを処理し移植苗の品質に与える効果を確認する。
<試験実施期間>
平成23年4~8月
<試験方法>
品種:ホワイトスター(タキイ種苗)
元肥:NPK=888
追肥:NPK=666(4/22~8/3の間、約10日おきに1000倍希釈液を施用)
試験区:
①アグリボEX100倍(出芽直後に潅注処理/1回)
②アグリボEX500倍(出芽7日後から約10日おきに潅水散布/4回)
③ヤワラ500倍(出芽7日後から約10日おきに葉面散布/4回)
④アグリボEX500倍+ヤワラ500倍(出芽7日後から約10日おきに葉面散布/4回)
⑤無処理
<結論>※長文になるので結果・考察の前に結論から報告します
長ねぎの育苗初期/2葉期までに、アグリボEX500倍とヤワラ500倍混合液を数回の葉面散布処理することで、その後の生育(葉令および草丈)が促進され、極めて上質な苗(地上部・地下部ともに充実した苗)の採取が可能となる。
また、アグリボEX100倍液の出芽直後の潅注処理も、上質苗の育成に効果的であり、また省力性に優れることから、上記葉面散布処理との体系処理が今後の課題となる。
◇長ねぎ育苗の最適な使い方
アグリボEX500倍+ヤワラ500倍
出芽7日目~2葉期まで、10日おきに葉面散布(4回程度)
<結果および考察>
(1)葉令
試験区④アグリボEX500倍+ヤワラ500倍区の葉令進展がもっとも早く(対無処理区119%)次いで、①アグリボEX100倍区>②アグリボEX500倍区>③ヤワラ500倍区>⑤無処理区の結果となりました。最終的に⑤無処理区に比べ④アグリボEX+ヤワラ区は約1葉(2週程度)促進されました。
※他の区(①②③)は約0.5葉(1週程度)促進されました。
(2)草丈
草丈も葉令とほぼ同じような結果となりました。
④(対無処理区122パーセント)>①≒②>③>⑤
(3)最終調査:8/12(無処理区対比%)
試験区 苗重 草丈 根長
①アグリボEX100倍 220% 122% 119%
②アグリボEX500倍 184% 114% 106%
③ヤワラ500倍 212% 120% 117%
④アグリボEX500倍+ヤワラ500倍 277% 127% 136%
⑤無処理 100% 100% 100%
全ての薬剤試験区①~④で、無処理区に比べ地上部および地下部の伸長が認められたが、苗重においてはそれ以上の大幅な増加が観られた。
※②アグリボEX500倍区が④区に比べ十分な生育促進効果が見られなかったことについては、長ねぎの葉表面の撥水性により、植物体内に十分吸収されなかったためと考えられる。
