2014冬場の地域別アグリボ製品使い分け。 |




気象庁から発表されている季節予報(12~2月)をもとに、アグリボ製品の使い分けを考えてみます。ぜひ、参考にしてみてください。
<季節予報概要>
◇気温
全国的に低い確立(=寒いと予想される)
◇降水量
太平洋側・九州北部-少ない確立(=降水・降雪量が少ないと予想される)
日本海側-多い確立(=降水・降雪量が多いと予想される)
◇日照時間(12/21~1/20)
関東以西太平洋側-多い確立(日照時間が多いと予想される)
日本海側九州北部-少ない確立(日照時間が少ないと予想される)
<地域別製品使い分け>
◇全国(寒い)-「ヤワラ」
全国的に気温が低いと予想されるため、寒さ対策として露地・ハウス問わず「ヤワラ」の使用をおすすめします。
①寒さに強くする②低温期の窒素補給(地温低下による窒素吸収不良)
◇太平洋側(寒い・乾燥)
○ハウス-「ヤワラ」「森羅」
気温が低く乾燥する予想なので、ハウス内の乾燥に注意してください。特にイチゴはこれらの時期、葉や花を展開させながら、同時に果実肥大をさせるため、ハウス内の温度を高めに維持します。この時(加温時)にハウス内の乾燥は厳禁で、湿度を十分に保たなければなりません。これからの時期乾燥が予想されるため、そのことも十分に考慮し潅水をおこなって湿度を確保してください。一度に多量の潅水をすると地温が低下してしまいますので、少量多潅水をこころがけてください。潅水時に月2~3回程度「森羅」を施用して、根の活力を維持するようにして下さい。
○露地-「ヤワラ」
ここ数年、低温による傷み→腐れが多く発生しています。特に今年は乾燥すると予想されるため、より一層寒さが厳しくなりそうです。「ヤワラ」による耐寒性向上と水分保持をこころがけて下さい。
◇九州北部(寒い・乾燥・日照不足)
○ハウス-「ヤワラ」「森羅」「アグリボ3」
低温・乾燥に加え、日照不足も予想されます。上記太平洋側の対策(ヤワラ・森羅)と同時に、日照不足対策も考えなければなりません。ハウスでは温度と湿度を確保するために、ハウスの内張りを開閉できない日があるかもしれません。そうなると、より一層光量が足りなくなることも考えられますので、日照不足対策として「アグリボ3」をおすすめします。日照不足等により、葉肉・葉色が薄い時には「アグリボEX」を使用してください。
○露地-「ヤワラ」「アグリボEX」
やはり低温・乾燥対策としては「ヤワラ」は外せませんが、日照不足も懸念されるので「アグリボ3」がおすすめ。と言いたいところですが、ここはあえて「アグリボEX」をおすすめします。
確かに日照不足条件下の試験では、「アグリボEX」に比べると「アグリボ3」に分があるのですが、「アグリボEX」が完全に劣っているかと言えばそうではありません。それにくわえ「アグリボEX」には、多種のアミノ酸が豊富に含まれているので、低温期の生育不良時の養分補給や凍害対策としての樹液濃度の向上が期待できます。1週間以上も続くような曇天対策には「アグリボ3」をおすすめしますが、そうでない場合は「アグリボEX」をおすすめします。
◇日本海側(寒い・降雨降雪多い・日照不足)
○ハウス-「ヤワラ」「アグリボEX」「アグリボ3」
最も厳しい条件になる予想の地域です。気を付けなければならないことは、降雪によるハウス内の光量不足や冷水の浸入による地温低下です。ハウス内の光量不足(日照不足)対策には「アグリボ3」がおすすめです(それ以上にハウスの雪おろしが優先されますが)。通常、低温期の果菜類では「森羅」をおすすめしています。しかし降雨・降雪が多く気温が低い時は、必要以上の潅水で地温低下を助長する恐れがありますので、葉面散布で使用できる「アグリボEX」で発根・樹勢維持をこころがけて下さい。やむを得ず潅水をしなければならない場合は、空水だけの潅水は控え、液肥や「森羅」などを同時に施用してください。
低温・多湿・日照不足は、病害の発生も懸念されますので、殺菌剤の予防散布もお忘れなく。
○露地-「ヤワラ」「アグリボEX」or「アグリボ3」
まずは寒さ対策としての「ヤワラ」。降雨・降雪後に殺菌剤等が散布できる場合には、「アグリボEX」を同時に散布してください。一時的な養分補給と早期回復が期待できます(湿害による回復にはアグリボEXがおすすめです)。曇天が長く続くようであれば、「アグリボ3」をおすすめします。